
1 M&Aとは
M&Aとは、Mergers&Acquisitions(企業・事業の合併や買収)の総称をいいます。
大きく、狭義のM&A(支配権(50%以上の獲得)と、広義のM&A(支配権の獲得を伴わないもの、業務提携や合弁会社等)に分けられます。最近、日本製鉄によるUSスチールの買収が話題となっていますが、日本製鉄が目指しているのは前者であり、トランプ政権が意図しているのは後者であるということになります。
以下、狭義のM&Aを前提としてお話します。
2 流れ
企業の売り手側としては、まず自社の価値を算定したうえで、マッチングサイトや仲介業者等を利用し、買い主を探していく、ということになります。買い手側としては、当該企業が価値にどれくらいあるものなのか、また購入するにあたってリスクがないかという点を評価します。その結果、両者が合意すればM&A締結ということになります。
つまり、特に重要なのは、①当該企業価値(株式価値)の算定と、②購入にあたってのリスク精査、ということになります。
3 企業価値(株式)の算定について
企業価値の算定方式としては、大きく分けて3種類あります。コスト・アプローチ、マーケット・アプローチ及びインカム・アプローチです。
簡単に言えば、
・コスト・アプローチは、企業の現在の資産価値を基準とした算定方法
・マーケット・アプローチは、企業の現在の市場価値を基準とした算定方法
・インカム・アプローチは、当該企業が将来的に生み出す価値も加味した算定方法
とまとめることができます。金額をきちんと算定しようとすれば、公認会計士の協力が必要となってきます。
4 リスク精査について(デューデリ)
主に買い手側になりますが、取引にあたりリスク精査のため、購入対象企業の詳細な調査・分析が必要となります。これをデュー・デリジェンスといい、財務や法務等の観点から、当該取引にリスクがないかチェックを行っていくことになります。財務面については公認会計士や税理士、法務面については弁護士等の専門家が行うことも多くあります。
当事務所も、中小企業のM&Aについては豊富な経験がございますので、興味があられる企業様はぜひ当事務所にご相談ください。

最近は学校関係の相談が多く、また紛争の発生予防に関心を持っています。子供の遊び場制覇を目指しています。